方響


方響は、平安時代に姿を消した奈良時代の有音階打楽器。

長方形の鉄板16枚を2段の木の枠にぶら下げ、鯨のひげの先に付けた鹿の角の小さな玉で叩く。

日本には天平7年、吉備真備が唐から持ち帰って聖武天皇に献上したのがはじまりといわれるが、今では正倉院の御物の中に9枚の鉄片しか残っていない。

昭和45年、当時の日本雅楽會会長の押田良久氏から依頼を受け、先代のコッス楽器研究所社長の山崎郁郎が復原した。